活字はじめました

I feel it
6月 24th, 2014
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※写真はネットで収集してとりあえず貼り付けたものであり、本内容とは関わりがありません

齢三十を越し、今更ながら趣味として読書を始めた。

人生において、恥ずかしながら今まで自分の意志で日本文学を嗜んだ事がほとんど無い。
英語勉強の一環として洋書の小説を辞書片手に読んでいた時期があり、その時には間断なく10冊ほど読んだが、日出ずる国に生を受けた自分の脳内にて翻訳された文章は「モルダーは…ファイルを片手に…断言する “スカリー、これは宇宙人です”」という具合なので、文学を嗜んだとは到底言えない。

もちろん著者による文章の味わいや違いは英語であっても感じる事はできたし、お陰で当初の望み通り英語の読解力増強には役立ったが。

そんなわけで、活字を知らぬまま三十路を越し、通勤中の電車内での暇つぶしは専ら2ちゃんねるのまとめサイトという言葉にするのも憚れるほど今どきなライフスタイルに慣れ親しんでいたが、それも遂に飽きた。

2ちゃんのまとめサイトも、暇つぶしに特化したアプリのスコア争いも、自分が作ったアプリのテストももう沢山。全部会社でやってやる。

という事で新しい暇つぶしとして、電車の中で身動き一つ出来ずとも、片手が自由ならできる読書に手を出すに至ったわけである。
他に選択肢が無かったわけでも無いが、友人に読書家が多く、前述の通りそれに比べ自分に読書の経験がろくに無い事を恥と思っていた事も後押しした。

まず、読書に関しての感想を一つ述べるなら、それはもう最高の体験だという事だ。
今更何を偉そうに…という感がなくもないが、実際にそれ以外に表現する術がないのだからしょうがない。
背中をかくなら孫の手、ゲームをするならXboxのコントローラー、そしてところ構わず暇をつぶすなら読書だ。

そんなわけで自分の中でちょっとだけ文学的に導入を書いてみたが、このブログを書いた理由は単純に読んだ本の備忘録としてつけようと思っただけだ。勿論、他に書くことが無かったからでもある。

ここからは備忘録として、読んだ書籍のタイトルと作者、そして簡単な感想を書き残したいと思う。

『燃えよ剣』 司馬遼太郎
記念すべき一冊目。人を疑うという事を知らない純粋な自分が、司馬遼太郎の書く新撰組副長の土方歳三に感銘を受け、もっと詳しく知ろうと調べた後に失望した事は言うまでもあるまい。

『虐殺器官』 伊藤計劃
ゲスバンドであり、大森靖子&ピンクトカレフであり、うみのてであり、他のバンドでもあるバンド界一番の昇り龍・ギタリストヤリマン(褒めてる)である高野んにお勧めしてもらい読むことに。
設定の細部への拘りや描画の素晴らさに感動しつつ、タイトルの虐殺器官に関してイマイチ納得がいかなかった。尾田栄一郎氏が「ワンピースは友情などではなく、形あるものです!!」と断言していたが、そうだとこちらも断じて思える物が欲しかった。

『梟の城』 司馬遼太郎
再び司馬遼太郎。全部創作だったらどうなのだろうと思い手を出した。忍者って、セックスばっかりするんだな…と思うと同時に、ゴルゴ13を読みたくなる逸品だった。
表現が何となく悪いが、そりゃもう最初から最後まで十分に面白い。

『三国志』 北方謙三
以前務めていた会社の先輩に筋金入りの三国志マニアがおり、その人に耳にタコができる程勧められた過去が遂に花開いたのか、13巻という長編でありながら読むのを決心した。
端的に内容を説明するなら、己の信念に生きた控えめに言ってもカッコ良い男しか出てこない英雄譚である。特に呂布と張飛のカッコ良さが図抜けており、何も知らなかったわけではないが、これまたネットで調べて実像に失望するわけである。

『半島を出よ』 村上龍
今もっともキテる若手バンドと話題のThis is japanのドラマー・川村君にお勧めしてもらい読むことに。
それまで自分が知ってた村上龍に関する情報は全てテレビ東京のカンブリア宮殿に直結しているので、インタビュー中にしきりにメモする人という印象しかなかったが、この本を読んだ事によりメモとる必要がないのではと勘ぐりたくなるほど頭がいい人という印象にバージョンアップした。
カンブリア宮殿のMCを任されたのも納得である。
ただ個人的に言いたいのは、俺はそんなに頭が良くないぞ!という事である。登場人物が多すぎて、しかも脇役同然のキャラまで肉付けが重厚なため、思考回路はショート寸前、今すぐ結末読みたいの…という状況に何度も陥りそうになった。

『All You Need Is Kill』 桜坂洋
イッてる宗教ですっかりお馴染みのトム・クルーズが惚れ込みハリウッド映画化までこぎつけた日本のライトノベルである。
ライトノベルというジャンル区分をするなら、当然自分にとっての初ライトノベルという事にもなる。
ライト…というのは、軽量を意味するわけだが、確かに3時間もかからず読み終わるほど軽量であり、所謂アニメやマンガなどでお馴染みのようなテンプレート的登場人物が多数登場し…という感じはありつつ、ストーリーは単純に素晴らしく、これまた最後まで楽しめた。
個人的に最後の終わり方に少しの違和感はあるが、映画も見に行こうと思っている。

『のぼうの城』 和田竜
何を血迷ったか映画を映画館まで見に行ってしまっており、何となく残念な印象は持ちつつも、友人に要らないからくれてやると言われたのでありがたく頂戴して読むことにした。
まぁ、当たり前だけど映画のまんまだね。登場人物の顔が全て映画のキャストに入れ替わってしまったため、無駄に絵が浮かび何となく楽しめなかったな。

『太陽の塔』 森見登美彦
今をときめく、雑誌に無断転載されるでお馴染みのネイチャーデンジャーギャング・ユキちゃんにお勧めされたので読んだ。
今まで読んできた作品とは明らかに異質。まず、戦争がない。舞台は現代の日本(正確な年代は不明だが)、そして主人公はダメ大学生。
ただ読み始めるや否や、自分の原点はピチピチの汚れすら知らぬ童貞だった学生時代にあるんだ!と確信させられ、理性を守るために無意識が封印したであろう黒歴史が揺り起こされたように脳内を駆け巡っていくのが分かった。
冷静に考えれば、自分が好きな邦画は『恋の門』である。ダメ人間の青春が死ぬほど好きなのだ。
封印から解かれた黒歴史読み返すとかなり下らない事をやっていたので、いずれ気が向いたらブログにでも書こう。
しかし、このダメ人間賛歌をここまで美しく描ける才能とは一体何なのだろう?森見登美彦の手にかかれば、どうしようもない下ネタまで賛美歌の一節に使えそうだ。

以上、この3ヶ月弱でお世話になった小説様でした。
今は森見登美彦の『四畳半神話大系』を読んでるので、何か他にお勧めなどあればガンガン教えてください。
※読む読まないは自分の時間・趣味・ブックオフの在庫に著しく依存しますので悪しからず

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